まぼろしであらまほし

1秒前までのできごとが、まぼろしのように崩れ去る
縷々と繋がれてきた営みが、大きな力で流される
今までが、過去になる
 
悲しい3月でした。
 
久しぶりに、心からの言葉が出せません。
何をしゃべっても、何を考えても
それは本質を得ず
 
重みのない球体が
油のひかれた路面を滑るように
なめらかに体から出ていきます。
 
私はずっと冷静でした。
冷静に、自分と向き合いながら生きました。
私は
 
ただ泣きたかったのだと思います。