憧れの国

2年連続で結婚記念日は「神楽坂で鴨」だったのだけど、
巷では危ない時期と言われる3年目をこれから迎えるために(?)気合を入れて
今回は遠出してみました。
 
ロンドン3泊、パリ4泊の9日間。
 
ビートルズに青春を捧げた母親の影響からか
私は気づいた時にはイギリス贔屓になっていた。
でも私の抱いていた感情はただの憧れとか好意とかではなくて、
垂れ込める鉛色の空と湿った草原から生まれた民謡を奏でる、
物悲しいバグパイプのくぐもった音を聞いた瞬間から
私のオリジンはこの土地なんだ、と本能的に感じていた。
ほんとばかみたいだけど。
 
もう一つの行き先にパリを選んだのは、正直義務感だった。
フランス文学を専攻して、曲がりなりにも4年間フランス語を学んだ人間として
その母国の土地を踏んでいないというのはいかがなものか、と思ったから。
(そういう意味では、8年間学んだ英語の母国イギリスを訪ねるのも必要だった、てことか。)
 
上記の他にもまあいろいろな理由があってこの街を選んだのだけど、
この旅行がこんなに私の心に衝撃を残すことになるとは思っていなかった。
自分が目の当たりにしている光景が信じられないくらい美しくて言葉を失い、
何度も目に耳にしていた文化財からその価値をつきつけられて驚愕し、
芳醇な異文化の中では毎瞬間気付かされることがあった。
 
いろいろ書くと止まらないので、これくらいにしとこう。
まあメモ程度に以下。

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・イギリスのごはんがおいしくないっていうのは多分本当。
 (なんか調理法が垢抜けていない、素材に合っていない、そして粗雑という印象)
・フランスのcaféは日本のカフェにあらず。フランス版カフェ飯は日本のビストロで食べるそれ。
・パリ人の基礎代謝は日本人の1.4倍くらいあるんじゃないか、というくらいみんなキビキビ。
 (みんなよく食べているけど、細い人も多い)
・パリジェンヌがおしゃれなのは洋服の力じゃなくて、本人の努力が9割。
・イギリスの人は動作の緩慢なところとかどこか消極的なところとか、ちょっと日本に似ている。
・フランスは日本とはあまりにもかけ離れている。妙にアニメ好きなところ以外は。
・言葉がわかると旅行は10倍楽しくなる。
 (壊滅的だと思っていた私のフランス語が意外と役に立って安心した)
円高の時だと旅行は100倍楽しくなる。
 (プラダの財布とそのへんの店にあったブーツの値札を二度見した。へたしたら日本の半額くらい) 

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I'll be back.
ターミネーターばりに。